紫外線や摩擦、外気温、湿度、化学物質など、肌の状態に影響を与える要因は
たくさんあります。
その中でも低湿度、乾燥状態が肌にとってよくないことなんて、誰もが知ってることだと
思いますが、じゃあなんで乾燥するとよくないのか、乾燥すると肌でどんなことが
起こっているのか、そのあたりを詳しく知ってる人は少ないのかなと思います。
本記事では、特に目新しいことは言いません。
結論としては、
乾燥はお肌にとって大敵だよ。だから保湿ケアをしっかりしようねっていう当たり前なことを
いいます。
が、なんで乾燥がお肌にとってよくないのかというところを深堀りしたいなと思います。
肌が乾燥しているってどういう状態?
肌が乾燥してるってよく言うけど、実際に乾燥しているお肌ってどんな状態なの?
いい質問だね。
じゃあ乾燥しているお肌の状態を知るために、まずは皮膚の構造について勉強してみよう!
皮膚の構造について知ろう
皮膚は、外側から順番に「表皮」「真皮」「皮下組織」という風に名前が付いています。
その厚みは身体の部位によってもまちまちですが、
表皮は0.04mm~1.5mm (平均すると0.1~0.3mmぐらい)、真皮は1~3mmぐらいと
言われています。
さらに表皮は、外側から順に、「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」となっていて、
基底層で細胞が生まれ、どんどん細胞分裂しながら名前を変え、角質層となったあとは、
垢となって自然と剝がれていきます。
表皮の各層の名前なんかは覚えてもらわなくてもいいので、皆さんに知っておいて欲しいのは、
顆粒層~基底層の細胞は生きている「生細胞」なのに対し、角質層は死んでいる「死細胞」
だということです。
どんな生き物にも水は必要で、当然生きた細胞である顆粒層~基底層の細胞には、水は豊富に
存在しています。
問題は角質層。
角質層の厚さはわずか0.02mmほど。このうすーい死細胞に水分が豊富にあれば、
肌の状態は健全といえますし、この0.02mmの細胞が乾燥していれば、様々な肌の機能に
影響を及ぼします。
お肌が乾燥しているって、この0.02mmの薄い角質層に水分がどれだけ含まれているかってことだったんだね。
そうなんだよ。
じゃあ次はこの角質層が乾燥していると肌にどんなトラブルが起きるか紹介していくよ。
角質層の乾燥による肌トラブル
角質層がしっかりと潤うためには、角質層よりも深い顆粒層や有棘層との連携も必要不可欠
と言われています。
そもそも角質層が乾燥していると、なぜ肌トラブルが起きるのか、その原因については明確に
なっていない部分も多々あるんですが、ひとつ言われているのは、角質層の水分量によって、
肌の生理的反応はしっかり機能してくれることもあれば、機能不全を起こすこともある
みたいなんです。
つまり、角質層内の水分状態をシグナルとして、それ以下の生細胞(顆粒層など)の細胞代謝が
どのように行われるかが決まります。
角質層で水分を保持する天然保湿因子(NMF)の低下
その一つの例として、
角質層がしっかりと潤うためには、細胞内に水分を留める役割をしている成分が不可欠です。
健全な角質層は、20~30%の適度な水分を保持していおり、
その大役を担っている成分のひとつが「天然保湿因子(NMF)」といわれるものです。
NMFは、アミノ酸やアミノ酸代謝物を水溶性の成分で、水分をたくさん蓄える力を持っています。
このNMFは顆粒層で作られる「フィラグリン」という物質から作られます。
しかし、肌が乾燥すると、このフィラグリンの発現が低下することで、NMFの量も減ってしまい、
最終的には肌の水分量が低下してしまいます。
角質剥離不全による肌のごわつき
角質層は10層~20層ほどあると言われています。
上の章でも話しましたが、人の肌の細胞は基底層から常に生まれ最終的には垢となって
剥がれ落ちます。これを肌のターンオーバーと言います。
肌のターンオーバーの一部を担う、角質層剥離酵素が肌にありますが、
乾燥した肌では、この酵素の働きが低下してしまい、角質層の剥離が進行しにくくなります。
すると角質層が分厚くなり、ごわついた肌になってしまうんです。
乾燥性の敏感肌
乾燥性敏感肌という言葉は耳にしたがある人も多いと思います。
小難しい説明は省きますが、簡単に言うとヒリヒリ・チクチクなどの感覚刺激を感じる
神経線維の末端は、通常「表皮」の下の「真皮」で止まり、「表皮」に侵入しないように
なっています。
しかし、乾燥した肌では、神経線維が表皮へ侵入しないように抑えている物質が
少なくなることで、神経線維が表皮に侵入するため、通常より過敏に刺激を
感じてしまうんです。
乾燥ってお肌がかさつくだけじゃなくて、色々な肌トラブルを引き起こしているんだね!
乾燥の怖さがわかったら、みんな保湿がいかに大切かということにも気づいてくれたかな。
乾燥による負のスパイラル
上の章でも、説明したように肌の水分は、NMFなど肌がもつ様々な機能によって、
維持しようとしてくれています。
しかし、何かのきっかけで乾燥してしまった肌は、連鎖反応的に、肌が本来持つ保湿機能を
失ってしまい、余計肌が乾燥するという悪循環を引き起こします。
それを食い止める手立ては、スキンケアしかありません。
まずは安い化粧品でも構わないので、とにかく毎日欠かさず保湿ケアを行い、
乾燥から肌を守ることが、最強のスキンケアになります。
私は、顔だけじゃなく身体もしっかりと保湿ケアを行うわ!
とてもいい心がけだね!
当然顔だけでなく、身体も乾燥にさらされてるからしっかりケアしてあげよう。
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